イ・マスナディエリ

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PreviousOCT 2027

 

作曲:ジュゼッペ・ヴェルディ。台本:アンドレア・マッフェイ、フリードリヒ・シラーの戯曲「群盗」に基づく。
14歳以上推奨
四幕の悲劇的メロドラマ - 1847年

ドイツ語と英語の字幕付きイタリア語上演。新制作。

 

ほとんど誰も知らない有名なヴェルディ作品。冒頭から高圧で爆発するプロット。愛と憎しみに燃える作品で、情熱を解放するための出口を探している人々を描いており、感情の豊かさゆえに制御しきれないアリアが溢れています。イタリアオペラとして描かれたドイツの物語:ヴェルディは、フリードリヒ・シラーの戯曲「群盗」に基づいた台本でI masnadieriを書きました。カールとフランツはカルロとフランチェスコに変わり、戯曲のように社会的不正に対抗するのではなく、オペラでは、すべての登場人物が家族の物語の重みに対処しようと奮闘します。早期の喪失と兄弟間の対立、抑圧された欲望と誤解された欲求が交差し、誹謗中傷、恐喝、ナイフ戦が対決の要素となります。シラーの「群盗」における政治的対立が、ヴェルディのオペラでは個人的なレベルで強化されます。時代が古びて見えるのではなく、人々がそう見えるのです。ロンドンのHer Majesty's Theatreからの委嘱作品として、I masnadieriは、ヴェルディがイタリア国外の劇場のために初めて書いたオペラであり、彼の「ガレー時代」の終わりにあった転換期の作品です。彼のマクベスはほぼ同時期に制作され、その中ではすでに亀裂が露出し始めていますが、I masnadieriでは地下の断層線が爆発寸前です。その緊張感は、ソロだけでなく、有名な盗賊の合唱でも感じられます。ミュンヘンで仮面舞踏会をすでに演出し、キャラクターを深く掘り下げた解釈で知られるヨハネス・エラートは、このオペラを広大な次元の室内劇として演出します。

 

あらすじ

 

第1幕

第1場:ザクセンの国境近くの居酒屋。

短い前奏曲で幕が開く。フランケンの領主マッシミリアーノ伯爵には2人の息子がいる。伯爵のお気に入りの長男カルロは血気盛んな好青年であったが、今は音信不通で愚連隊に加わっている。弟のフランチェスコは兄に対するコンプレックスから、いつかは自分が領主になろうと野心を抱いている。カルロは自分の生活に懺悔し、なつかしい故郷と妻のアマーリアを思い、父に詫びの手紙を送り許しを請う。アリア「おお、わが祖先の城よ」弟のフランチェスコは仲間のロッラに伯爵からの手紙と偽り、カルロに勘当の手紙を渡す。カルロはその手紙に怒り、悪友たちに誘われるまま盗賊団の一員となり、首領として担ぎ上げられる。カヴァレッタ「呪われた泥沼の中に」

第2場:フランケン地方のモール伯爵の城の一室

次男のフランチェスコはアルミーニオに命じ、父にカルロがプラハで戦死したと偽りの報告をする。アリア「親父の命の灯が」

第3場:モール伯爵の寝室

老伯爵をアマーリアが優しく見守っている。アマーリアは自分を棄てたカルロをなお想い「カヴァッティーナ」を歌う。
そこへ変装したアルミーニオが現れカルロの死を伝える。遺書には自分の死後アマーリアがフランチェスコと結婚するように書かれていた。フィナーレの4重唱。伯爵は息子に絶望し気を失う。アマーリアは半狂乱。フランチェスコは勝利の喜び。アルミーニオは自分の犯した罪を悔いる。

 

第2幕

第1場:城の礼拝堂の近く

フランチェスコの新領主就任とアマーリアとの婚礼を祝う宴会。
アマーリアは悲しみを歌う。カヴァッティーナ「あなたは私のカルロの胸に」。そこへアルミーニオが現れ懺悔し、カルロと父のマッシミリアーノ伯爵が実はまだ生きていると伝える。アマーリアは歓喜に満ちたカヴァレッタ「カルロが生きているとは」を歌う。フランチェスコがやって来て愛を求めるが、アマーリアはカルロとの貞節を守り拒絶する。アマーリアは怒るフランチェスコの剣を奪い身を守る。

第2場:ボヘミアの森

盗賊のダイナミックな男声合唱。カルロに危ういところを助けられたロッラが歓喜で迎えられる。カルロは盗賊の頭という今の自分の境遇と、愛するアマーリアの事を考え悩み苦しむ。ロマンツァ「盗賊たちにかこまれ」。その時、多数の軍隊が包囲していることが告げられ、カルロは剣を取り走り去る。

 

第3幕

第1場:モールの城にほど近い森

フランチェスコの手を逃れて、アマーリアはやっとここまでたどり着く。カルロが現れるがアマーリアは気が付かない。彼に呼びかけられ、ようやく気が付き、思いがけない出会いに感激する。

第2場:森の中

古い城壁跡で盗賊が陽気に彼らの生活を歌う。カルロは呪われた身に絶望し、自殺をも考えるが思いとどまる。アルミーニオが現れ城壁の塔に近づき、カルロは物陰から見守る。はたしてそこには死んだはずの父マッシミリアーノ伯爵が幽閉されていた。カルロはフランチェスコへの復讐を誓う。

 

第4幕

第1場:城内の一室

フランチェスコは自らの非道にうなされ、地獄の夢を見る。アリア「夢」。フランチェスコは司祭のモーゼルを呼び懺悔するが、モーゼルはフランチェスコの大罪を詰問する。そこへアルミーニオが駆け込み、城が盗賊に攻撃されていることを告げる。フランチェスコは自らの死期を覚悟する。

第2幕:第3幕と同じ森の中

マッシミリアーノとカルロが抱擁しているところにアマーリアが連行される。アマーリアは死んだと言われていたマッシミリアーノの姿を見て驚く。アマーリアはカルロの元へ駆け寄るが、意外にもカルロは冷たく拒絶する。カルロは盗賊の頭にまで落ちてしまった自分は、かつての自分ではないと彼女に別れを告げ自首しようとする。アマーリアはここで別れるくらいならいっそ殺してくれと懇願する。カルロはアマーリアを刺し殺し、自ら処刑台へ続く道へと歩を進めるのだった

プログラムとキャスト

指揮者:アントニーノ・フォリアーニ
演出:ヨハネス・エラート
美術:カスパー・グラルナー
照明:オラフ・フレーゼ
映像:レア・ホイテルベック
合唱指導:クリストフ・ハイル
ドラマトゥルギー:マルテ・クラスティング

マッシミリアーノ:アーウィン・シュロット
カルロ:チャールズ・カストロノヴォ
フランチェスコ:ジョージ・ペテアン
アマリア:リゼット・オロペサ
アルミニオ:ケヴィン・コナーズ
モーザー:ロマン・チャバラノク
ローラ:タンセル・アクゼイベク

 

バイエルン国立管弦楽団
バイエルン国立歌劇場合唱団

バイエルン国立歌劇場

バイエルン国立歌劇場(Bayerische Staatsoper)はドイツバイエルン州のミュンヘンにある歌劇場。バイエルン国立管弦楽団(Bayerische Staatsorchester)、バイエルン国立バレ(Bayerisches Staatsballett)の拠点で、ドイツを代表する歌劇場の一つ。

過去、ブルーノ・ワルター、ハンス・クナッパーツブッシュ、ゲオルク・ショルティ、ヨーゼフ・回ベルトなどが音楽監督を務めてきた。特に1970年代から80年代にかけてのヴォルフガング・サヴァリッシュ時代は、常連のカルロス・クライバーらとともに全盛期を築き、活発な録音活動や訪日公演などで日本でも広く親しまれました。クライバーはこの管弦楽団に強い信頼を寄せ、しばしばオペラ以外にコンサートを開催。映像や録音も残されています。なお、短期間のフリッチャイ時代を除いては、一貫してドイツ、オーストリア人音楽監督を据え続けてきたが、1998年以降この伝統は絶えています。

 

バイエルン国立歌劇場には公共交通手段でも車でも簡単にアクセスできます。

 

 

MVV公共交通機関 

Sバーン:S1-8マリエンプラッツ (Marienplatz)
Uバーン:U3,6マリエンプラッツ(Marienplatz)、U3-6 オデオンプラッツ(Odeonsplatz) 
バス:52、131マリエンMarienplatz、100 Odeonsplatz 
路面電車:19 ナショナルテアーター(Nationaltheater) 

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