サロメ

チケットを購入する
PreviousSEP 2030

 

1幕のドラマ

作曲: リヒャルト・シュトラウス

台本: ヘドヴィヒ・ラハマン、オスカー・ワイルドの同名詩に基づく

 

あらすじ

 

紀元30年ごろ、ガリラヤ湖に面したヘロデの宮殿の大テラス。シリア人の衛兵隊長ナラボートは、宮殿で開かれている宴を覗き見し、サロメの美しさに心を奪われるものの、ナラボートをひそかに慕うヘロディアスの小姓にたしなめられる。そこへ救世主の到来を告げる重々しい声。兵士たちによればそれは地下の空の古井戸に幽閉されている預言者ヨカナーンの声だとのこと。

 

そこへサロメが現れる。彼女は義父であるヘロデが自分に投げかける、情欲むき出しの視線に耐えかね、宴席を抜け出してきたのだったが、聞こえてくる声に興味を示し、ナラボートが自分に好意を抱いていることにつけこんで、ヨカナーンをここへ連れて来いという。兵士たちはヨカナーンに接触することを禁じられていたため、はじめはそれに応じないが、サロメはナラボートに媚を売り、古井戸から連れ出させる。現れたヨカナーンに圧倒されるサロメ。ヨカナーンは彼女には見向きもせず、サロメの母ヘロディアスの淫行を非難するが、サロメはなおも彼に近付こうとする。憧れのサロメの、あまりに軽薄な態度に落胆したナラボートは自決を遂げてしまう。ヨカナーンはサロメをたしなめつつ自ら古井戸に戻る。

 

やがてサロメを探してヘロデがヘロディアスや家臣たちとともに姿を現す。彼らはナラボートの死体から流れ出た血で足を滑らせたため、ヘロデはナラボートが自決したことを知る。不気味な前兆におびえながらも、ヘロデはサロメを自分の側に呼び寄せ、関心を惹くべく酒や果物を勧めるが、サロメはまったく興味を示さず、ヘロディアスも娘を王に近づけまいとする。

 

そこへヘロデ夫妻の行状を非難するヨカナーンの声。ヘロディアスは激怒し、彼を黙らせるか、ユダヤ人たちに引き渡してしまえ、と叫び、ユダヤ人とナザレ人たちは言い争いを始める。ヨカナーンの声はなおも響いてくるので、心を乱されたヘロデは気分直しにサロメに舞を所望する。サロメははじめはそれに応じようとしないが、ヘロデが褒美は何でもほしいものを与える、と持ちかけたため、サロメは裸身に7枚の薄いヴェールを身につけて踊り始める。官能的な舞が進むにつれ、ヴェールを一枚ずつ脱ぎ捨ててゆくサロメ。ヘロデは強く興奮し、やがて舞を終えたサロメに何が欲しいかと尋ねる。

 

サロメの答えは銀の大皿に載せたヨカナーンの生首。さすがに狼狽したヘロデは代わりのものとして宝石や白いクジャク、果ては自分の所領の半分ではどうか、と提案するものの、サロメは頑として合意しない。ヘロデはとうとう根負けし、ヘロディアスが彼の指から死の指輪を抜き取って首切り役人に渡す。役人は古井戸の中へ入ってゆき、サロメはその近くで耳を澄ましている。不気味な静寂だけが続き、サロメが苛立ちを募らせていると、騒々しい大音響が響き、首切り役人が銀の大皿に乗せたヨカナーンの生首を持って現れる。サロメは狂喜してそれを掴むと、お前は私にくちづけさせてはくれなかった、だから今こうして私が、と長いモノローグを歌った後、恍惚としてヨカナーンの生首にくちづけする。そのさまに慄然としたヘロデはサロメを殺せと兵士たちに命じ、サロメは彼らの楯に押しつぶされて死ぬ。

プログラムとキャスト

ドイツ語で上演、イタリア語と英語の字幕付き
上演時間:約1時間40分、休憩なし

 

指揮者 | ダン・エッティンガー
演出 | マンフレッド・シュヴァイゴフラー
セットデザイン | ニコラ・ルベルテッリ
衣装デザイン | カトリン・ドリゴ
照明デザイン | クラウディオ・シュミット

 

キャスト
ヘロデス / ヘロデス | チャールズ・ワークマン♭
ヘロディア / ヘロディア | エミリー・マギー
サロメ | リカルダ・メルベス
ヨハネ / ヨハネ | ブライアン・マリガン
ナラボス | ジョン・ファインドン♭
ヘロディアのページ / Un paggio di Erodiade | シュテーパンカ・プチャルコヴァ ♭
第一ユダヤ人 / Primo Giudeo | グレゴリー・ボンファッティ
第二ユダヤ人 / Secondo Giudeo | クリストファー・ルンディン
第三ユダヤ人 / Terzo Giudeo | スン・ティアンシュエフェイ #
第四ユダヤ人 / Quarto Giudeo | ダン・カールストレム♭
第五ユダヤ人 / Quinto Giudeo | スタニスラフ・ヴォロビヨフ♭
第一ナザレ人 / Primo Nazareno | リアム・ジェームス・カライ♭
第二ナザレ人 / Secondo Nazareno | ジルビナス・ミシュキニス♭
第一兵士 / Primo soldato | アレッサンドロ・アビス
第二兵士 / Secondo soldato | アルトゥール・ヤンダ♭
カッパドキア人 / Un uomo della Cappadocia | ジャコモ・メルカルド ♮
奴隷 / Uno schiavo | ヴァスコ・マリア・ヴァニョーリ ♮

 

♭ Teatro di San Carlo でのデビュー
♮ Teatro di San Carlo 合唱団

# Teatro di San Carlo アカデミー

 

テアトロ・ディ・サン・カルロ管弦楽団

 

テアトロ・ディ・サン・カルロ制作