マクベス

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メロドラマ 4 幕 - 第 2 版 (1865)

16歳以上推奨

 

マクベス卿とマクベス夫人は、蜂蜜のような口調で、情熱的で奇妙な感情を私たちに明らかにします。 しかし、この美しさの背後には深淵が潜んでいて、ヴェルディは世界文学史上最も残酷なドラマの一つでそれを明らかにします。 権力を掌握し、一度奪われた権力を維持しようとする闘争の中で、マクベスとその夫人は次々と殺人を犯してしまう。 彼らの揺るぎない欲望は、この作品以前のオペラの舞台では考えられなかった過激さを彼らの愛に吹き込みます。 「このオペラの主題は政治的でも宗教的でもありません。素晴らしいです」とヴェルディは書き、シェイクスピアの戯曲をより「ロマンチックな」解釈に近づけました。 実際、音楽と劇の流れを支配する魔女、幽霊、幽霊などの不気味な要素、つまりこのオペラの世界全体は、主人公たちの内面を表したものとみなすことができます。

 

前奏曲

3分ほどの短いもの。魔女のテーマ、およびマクベス夫人夢遊のシーンのテーマが再構成されている

 

第1幕

第1場

マクベスとバンコーは戦場から勝利しての帰途、魔女が乱舞しているのに出逢う。魔女らは「マクベスはコーダーの領主となり、やがては王となる。バンコーは王の祖先となろう」と予言し姿を消す。そこへダンカン王の使者が到着、マクベスがコーダー領主に任命されたことを伝える。2人は予言の一部が早速成就したことを知り驚きつつ帰途を急ぐ。魔女たちは再び現れ、マクベスは自分の運命を知るためまた訪ねてくるだろう、と歌う。

 

第2場

夜。居城ではマクベス夫人が夫の帰りを待ちわびている。マクベスが寄越した「魔女と逢い予言を受け、その通りにまずは領主になった。このことは内密に」との手紙を、夫人は独り読み上げ、夫が勇気を出してこの予言を実現させていって欲しいと願う。そこに召使が現れ、マクベスだけでなく、ダンカン王も急用でこの城を今晩訪問することになった、と伝える。夫人が好機到来と狂喜しているところへマクベスが帰還する。ダンカン王は賓客用の寝室へ入る。夫人は躊躇するマクベスをせきたて、王を刺殺させる。自らの所業に呆然として寝室から戻ってくるマクベスの手から、夫人は血にまみれた剣をとりあげ、眠り込んでしまった王の従者の側に置き、夫婦は退場する。

 

朝、マクダフとバンコーが王を起こしにやってくる。マクダフはダンカン王が暗殺されているのを発見、城内の一同を呼ぶ。一同は驚愕し、暗殺犯人に神の罰の下らんことを祈る。マクベスと夫人も何食わぬ顔で皆に調子を合わせる。

 

第2幕

第1場

計画通りマクベスはスコットランドの王となったが、彼ら夫婦には魔女の予言「バンコーは王の祖先となる」が気になってならない。そこで刺客を放ち、バンコーとその息子を殺すことにする。

 

第2場

バンコーが息子と2人で城外の林を歩いているところへ刺客の一団が襲い掛かる。バンコーは息子を逃がすことに成功するが、自らは凶刃に倒れる。

 

第3場

城の大広間ではマクベス新王を寿ぐ晩餐会が行われる。マクベス夫人は乾杯を歌う。刺客が戻ってきて、マクベスに一部始終を報告する。マクベスは晩餐の席に着こうとするが、バンコーの亡霊を発見してうろたえる。他の列席者には何も見えない。晩餐会は中止され、人々はマクベスの行動に不審の念をもつ。

 

第3幕

魔女たちの棲む洞穴にマクベスが現れ、自分の運勢を教えて欲しいと願う。新たな予言は「マクダフには警戒せよ」「女の産んだ者にはマクベスは倒せない」「バーナムの森が動かない限り怖れることはない」であった。マクベス夫人も現れて、夫妻は怖れることなく権力を死守しようと誓う。

 

第4幕

第1場

スコットランドとイングランドの国境近くの荒野。スコットランドから逃れてきた人々はマクベス新王の圧政を訴える。マクダフは、自分の妻と子供らがマクベスに殺された悲しみを歌う。ダンカン王の遺児マルコムが現れる。彼はイングランド軍の助勢を受け、マクベス王への反乱を計画している。彼は軍勢に、バーナムの森の木を伐り、その枝葉を用いて擬装を行うように命令する。

 

第2場

マクベス夫人は精神を病み、毎夜城内を徘徊している。彼女は夢幻状態で、ダンカンやバンコーを殺したこと、手に付着した血がどうやっても拭い去れないことを訴える。隠れてこれを聞いていた医師と夫人の侍女は恐れおののく。

 

第3場

マクベスは、マルコムとその一派が反乱を起こしたとの情報に激怒する。彼は自軍の優勢を信じて反撃を命じるが、まずマクベス夫人が狂死したとの報、続いてバーナムの森が動き出したとの報に接して、周章狼狽の態で戦場に赴く。

 

第4場

マクベスとマルコムの軍勢が戦闘を繰り広げ、やがてマクベスとマクダフの一騎討ちとなる。マクベスは自分は女の産んだ者には殺されない、と言うが、マクダフは自分は女が”産む”前に自ら母の腹を裂いて出てきたと応える。マクベスは愕然としてマクダフの刃に敗れ死に、マルコム軍が勝利を収める。マルコム、マクダフ、兵士たち、それに人々は圧政の終焉と勝利を祝う。

プログラムとキャスト

作曲家ジュゼッペ・ヴェルディ。 フランチェスコ・マリア・ピアーヴェによるウィリアム・シェイクスピアに倣った台本。

イタリア語で。 ドイツ語と英語の字幕付き。
所要時間 約3時間15分

 

指揮者:アンドレア・バッティストーニ
演出:マルティン・クシェイ
舞台美術:マルティン・ツェートグルーバー
衣装デザイン:ヴェルナー・フリッツ
照明:ラインハルト・トラウブ
合唱指揮:クリストフ・ハイル
ドラマトゥルク:セバスチャン・フーバー、オラフ・A・シュミット

マクベス:アマルトゥヴシン・エンクバート
バンコ:ロベルト・タリャヴィーニ
レディ・マクベス:サイオア・ヘルナンデス
レディ・マクベスの侍女:ノントベコ・ベング
マクダフ:ソクジョン・ベク
マルコム:サミュエル・ストップフォード
医者:マーティン・スネル
召使い:クリスチャン・リーガー
殺人者:クリスチャン・リーガー
出現1:ブルーノ・クーリ
出現2:ヤーナ・アイヴァジアン
出現3:トルツァー少年合唱団の独唱者

バイエルン国立管弦楽団
バイエルン国立歌劇場合唱団

フォトギャラリー
G. Schied
© G. Schied
W.Hösl
© G. Schied

バイエルン国立歌劇場

バイエルン国立歌劇場(Bayerische Staatsoper)はドイツバイエルン州のミュンヘンにある歌劇場。バイエルン国立管弦楽団(Bayerische Staatsorchester)、バイエルン国立バレ(Bayerisches Staatsballett)の拠点で、ドイツを代表する歌劇場の一つ。

過去、ブルーノ・ワルター、ハンス・クナッパーツブッシュ、ゲオルク・ショルティ、ヨーゼフ・回ベルトなどが音楽監督を務めてきた。特に1970年代から80年代にかけてのヴォルフガング・サヴァリッシュ時代は、常連のカルロス・クライバーらとともに全盛期を築き、活発な録音活動や訪日公演などで日本でも広く親しまれました。クライバーはこの管弦楽団に強い信頼を寄せ、しばしばオペラ以外にコンサートを開催。映像や録音も残されています。なお、短期間のフリッチャイ時代を除いては、一貫してドイツ、オーストリア人音楽監督を据え続けてきたが、1998年以降この伝統は絶えています。

 

バイエルン国立歌劇場には公共交通手段でも車でも簡単にアクセスできます。

 

 

MVV公共交通機関 

Sバーン:S1-8マリエンプラッツ (Marienplatz)
Uバーン:U3,6マリエンプラッツ(Marienplatz)、U3-6 オデオンプラッツ(Odeonsplatz) 
バス:52、131マリエンMarienplatz、100 Odeonsplatz 
路面電車:19 ナショナルテアーター(Nationaltheater) 

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