利口な女狐の物語

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利口な女狐の物語 - レオシュ・ヤナーチェク (1854 – 1928)

 

3幕のオペラ
レオシュ・ヤナーチェクによる、ルドルフ・テスノフリークの小説に基づくリブレット
マックス・ブロートの翻訳に基づくペーター・ブレナーのドイツ語テキスト
1924年11月6日にブルンで初演
2000年6月30日にドイツ・オペラ・ベルリンで初演

10歳以上におすすめです。

 

 

あらすじ

 

第1幕

第1場 森の峡谷。夏の午後。

森番が銃を持って登場し、疲れたと言って休憩する。彼の血を吸った蚊をカエルが捕まえようとする。子供のビストロウシュカが登場、カエルを見て驚く。カエルも驚いて跳ねて森番の鼻の上に落ちる。森番が目を覚まし子狐を見つけて捕まえると、子供たちの待つ家へ連れて行く。

 

第2場 森番の家の庭。秋の午後。

犬のラパークがビストロウシュカに説教し、言い寄るが、彼女は拒絶する。森番の息子のペピークが友達のフランティークを連れて登場し、ビストロウシュカを棒でつつき始める。彼女は怒ってペピークにかみつく。その悲鳴を聞いて飛び出してきた森番の夫妻に彼女は縛り上げられてしまう。彼女が泣いていると、雄鶏が因縁をつけてからかう。彼女はその態度と雌鶏や雛鳥の盲目的な服従に腹を立てて、「雄鶏の支配に反抗して新しい秩序を作るんだ」と演説するが鶏たちは全く理解できずむしろ嘲笑を浴びせる。激昂したビストロウシュカは雄鶏を捕まえ雛鳥たちを殺して逃げ出す。

 

第2幕

第1場 森の峡谷。夕方。

ビストロウシュカが穴熊の家に目をつける。彼女は森の生き物たちの同情をかい、うまく穴熊を追い出してしまう。

 

第2場 パーセクの居酒屋。夜。

校長と司祭と森番がトランプをしている。森番が校長を片思いのことでからかうと、校長は狐の話で応酬する。校長と司祭が帰り、森番は酒を飲むが居酒屋の主人にまた狐の話をされて突然出て行く。

 

第3場 森の中の小径。ヒマワリの茂み。

ヒマワリの茂みからのぞくビストロウシュカを、酔っぱらった校長は片思いの相手テリンカだと思い抱きしめようと駆け出すが、ヒマワリの茂みに落ち込んでしまう。司祭は思い出を回想している。森番は女狐を見て発砲するが弾は当たらない。

 

第4場 女狐の巣穴の前。夏の夜。

ビストロウシュカの巣穴の前を通りかかった雄狐ズラトフシュビテークと彼女は恋に落ちる。雄狐は彼女を散歩に誘い、彼女は自分がひとりぼっちであること、森番にひどい目に遭わされて逃げてきたこと、うまく巣穴を手に入れたことを話す。雄狐が狩に行きウサギを持って帰ってくる。彼らは互いに愛を告白し、二人で巣穴の中に消える。翌朝、きつつきの司祭役で二人は結婚式をする。

 

第3幕

第1場 森のはずれ。秋の昼間。

鶏の行商人ハラシュタが登場して民謡を歌う。森番が通りかかり、ハラシュタは今度テリンカと結婚することになったと話す。森番は狐の足跡を見つけて罠を仕掛ける。ビストロウシュカが夫や子供を連れて登場し罠に気づき立ち止まる。妻になるテリンカに狐の襟巻きをプレゼントしてやろうと思ったハラシュタは狐たちを捕まえようとする。ビストロウシュカがおとりとなって逃げ回る間に夫と子供たちはハラシュタの鶏を食べてしまう。怒り狂ったハラシュタは銃を発砲しビストロウシュカは射殺されてしまう。

 

第2場 パーセクの居酒屋の庭

パーセクの妻が校長の相手をしているところへ森番が登場し、ビストロウシュカの巣穴がカラだったと話す。校長はテリンカが結婚するのでうちひしがれている。パーセクの妻はテリンカが新しい狐の襟巻きを持っていたと話す。森番は、居酒屋の陰気さに我慢ができなくなり、自分たちも年をとったんだと語り店を出て行く。

 

第3場 森の峡谷。日没の頃。

森の中で森番は若い頃のことを想い出している。結婚式の翌日に若い妻と二人でここに寝ころんだこと、情熱的な愛も年をとって失せてしまったこと。いつの間にか彼は眠ってしまう。ふと、彼は若い女狐に気づく。ビストロウシュカのことを想い出して今度はしっかり捕まえようとするが、捕まえたのはカエルだった。そういえばビストロウシュカを捕まえた時もカエルがいたと想い出していると、カエルが「あの時、あんたの上に落っこちたのはおいらの祖父さんだったんだ」と告げる。森番は、繰り返されてゆく生命の再生、自然のサイクルに感動する。

プログラムとキャスト

上演時間: 2時間15分 / 1幕
ドイツ語上演、ドイツ語および英語の字幕付き
紹介(ドイツ語):開演45分前;Rang-Foyer

 

キャスト
指揮者: マルコ・レトーニャ
演出: カタリーナ・タールバッハ
舞台美術、衣装デザイン: エツィオ・トフォルッティ
合唱指揮者: トーマス・リヒター
子供合唱団: クリスチャン・リンドホルスト
振付: ダリエ・カーディン
森林官: ジョエル・アリソン、キオン・キム (2024年12月22日 | 2025年1月4日)
森林官の妻、キツツキ: ステファニー・ウェイク-エドワーズ
フクロウ: N. N.
学校の教師とダックスフント: クレメンス・ビーバー
牧師とアナグマ: アンドリュー・ハリス
ハラスタ: ジャレッド・ワーライン
パセク: N. N.
狡猾な小さな狐: ミーチョット・マレーロ、アレクサンドラ・オーメンス (2024年12月22日 | 2025年1月4日)
宿屋の主人: マリア・モトリギナ
キツネ: アリアンナ・マンガネッロ、マルティナ・バローニ (2024年12月22日 | 2025年1月4日)
フランティック、バッタとカケス: マリア・ヴァシレフスカヤ
鶏: N. N.
ペピク、バッタ: リリット・ダフティアン
シャントクレール、蚊: チャンス・ジョナス-オトゥール
キツネたち: ドイツ・オペラ・ベルリン児童合唱団
合唱団: ドイツ・オペラ・ベルリン合唱団
オーケストラ: ドイツ・オペラ・ベルリン管弦楽団
ダンス: ドイツ・オペラ・ベルリン・バレエ

フォトギャラリー
2012 / Bettina Stöß
© 2012 / Bettina Stöß
2012 / Bettina Stöß
© 2012 / Bettina Stöß
2012 / Bettina Stöß
© 2012 / Bettina Stöß
2012 / Bettina Stöß
© 2012 / Bettina Stöß

ベルリン・ドイツ・オペラ

ベルリンドイツオペラはドイツ・ベルリンのシャルロッテンブルク地区にあるオペラハウスで、ドイツ国内ではではバイエルン国立歌劇場に次ぐ2番目に大きな歌劇場です。ベルリン国立バレエ団の本拠地。

このオペラハウスの歴史は、シャルロッテンブルク地区が 「プロイセンで最も豊かな街」として独立していた時代の「シャルロッテンブルク・ドイツ歌劇場」に遡ります。 1911年よりハインリッヒ・ゼーリンク(Heinrich Seeling)によって設計され、1912年11月7日に開館され、イグナッツ・ヴァルター指揮の下ベートーベン「フィデリオ」が上演されました。 1920年ベルリン行政区新設法により、大ベルリンが設置された際、劇場の名前は1925年に「ベルリン市立歌劇場」となります。

オペラ座がナチス政権のコントロール下にあった1933年その名称は「ベルリン・ドイツ・オペラ」とされ、ベルリン州立歌劇場と覇を競い1935年に建物は座席数を減らして改築されますが1943年11月23日に爆撃を受け、破壊されてしまいます。

戦後、西ベルリンに新設され、1961年9月24日に現在の名称「ベルリン・ドイツ・オペラ」としてモーツァルトの「ドン・ジョバンニ」をもって開場されます。

座席数1900

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