アルチーナ

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DEC 2024

アルチーナ

 

作曲:ゲオルク・フリードリッヒ・ヘンデル

台本:作者不明。

 

あらすじ

 

時と所:中世・魔法の島

 

第1幕

第1場:魔法の島

ブラダマンテは弟リッチャルドの姿に変装し、師のメリッソと共に、失踪した婚約者のルッジェーロを探す旅をしていたが、その途中で魔法の島に迷い込んだ。この島の女王アルチーナは、島に男たちを誘い込んでは誘惑し、飽きるとその姿を石や木や動物などに変えてしまう恐ろしい魔女だという。ブラダマンテとメリッソは、島の中でアルチーナの妹モルガーナと出会うが、モルガーナは男装したブラダマンテを見て一目で気に入り、2人をアルチーナの宮殿へと案内する。

第2場:アルチーナの宮殿

宮殿に着いたブラダマンテは、そこに婚約者のルッジェーロがいるのを発見し驚くが、逸る気持ちを抑え男性の振りを守り通す。女王アルチーナがルッジェーロを指し「私の恋人に宮殿を案内させましょう」と言って退出すると、早速ブラダマンテは弟の振りをしたまま「姉ブラダマンテと婚約している貴方が何故こんな所にいるのですか?」とルッジェーロを問い詰めた。しかしアルチーナの魔法に掛かり、過去の記憶をすっかり無くしたルッジェーロは「何をバカなことを!」と笑いながら立ち去ってしまった。そこへオベルトという青年がやって来て「一緒にこの島に来ていた、父アストルフォの姿が見当たらないのです!貴方がたご存じないですか?」と尋ねてきた。「分からない」と答えたブラダマンテだったが「きっとアルチーナの魔法に掛かり、動物の姿にでも変えられてしまったのだろう…」と心の中で呟いた。オベルトが去ると、今度は怒りで血相を変えたオロンテという男が現れ、いきなりブラダマンテに斬りかかろうとする。オロンテはアルチーナの家臣で、軍の総司令官だ。驚くブラダマンテだったが、すぐ後から入って来たアルチーナの妹モルガーナの、オロンテを必死で止める姿を見て察しがついた。モルガーナが男装をしている自分を好きになってしまい、恋人のオロンテが嫉妬に狂い自分を殺そうとしているのだ。

第3場:宮殿の一室

今やすっかり魔女アルチーナの虜になってしまっっているルッジェーロの元に、アルチーナの家臣オロンテがやって来た。オロンテは恋人のモルガーナがリッチャルドに夢中なのに腹を立て、ルッジェーロにも「アルチーナもきっとあのリッチャルドを好きになり、飽きられたお前は動物に変えられてしまう運命だぞ」と毒づいたが、ルッジェーロがまるで相手にしない様子なので、呆れながら出ていった。しかしルッジェーロの本心は、実はアルチーナの心変わりを恐れて不安でいっぱいだった。リッチャルドに対し敵意を剥き出しにするルッジェーロに、リッチャルドに扮したブラダマンテはショックを受け、つい「私が貴方の恋人のブラダマンテ本人なのよ!」と口走ってしまうので、駆け付けた彼女の師メリッソは「彼は興奮していて、訳の分からないことを言ってるだけだ!」と必死でその場を取成した。今正体がばれれば、どんなひどい目に遭うか分からないのだ。ルッジェーロは「アルチーナは絶対に渡さないぞ!」とブラダマンテを睨み付けると出ていった。
そこへモルガーナがやってきて「ルッジェーロの貴方への嫉妬が酷いので、姉のアルチーナは貴方を動物に変えてしまうと言っているわ!早く逃げて!」と告げる。

 

第2幕

第1場:宮殿の一室

魔女アルチーナを一途に想うルッジェーロの元に、彼の婚約者ブラダマンテの師であるメリッソがやって来た。メリッソはルッジェーロに怪しまれないように、かつて彼の教師をしていたアトランテに変装し、昔話をして彼の記憶を呼び覚まそうと試みる。そして魔法を解く力を持つという指輪をはめてやると、ルッジェーロは我に返り全てのことを思い出した。メリッソはルッジェーロに「すぐにでも武器を持ち、この島から抜け出すんだ!」と言い去っていった。正気に戻ったルッジェーロは、現れたブラダマンテを弟のリッチャルドと思い込み「魔法が解け全てを思い出した。今すぐにでも君のお姉さんに逢いたい!」と言った。ブラダマンテは大喜びで「実は私がそのブラダマンテなのです!」と告白したが、長い間アルチーナの魔法に掛かっていたルッジェーロは「これも全てアルチーナの魔法なのではないか…」とブラダマンテの言葉を疑い出し、彼女が信じてもらえぬショックで立ち去った後も、一人「私を誘惑する甘い愛よ 」と歌い、何が真実なのかと思い悩んだ。

第2場:宮殿前の庭園

アルチーナが愛するルッジェーロのために、リッチャルドを動物にしてしまう魔法を掛けようとしている所へ、妹のモルガーナがやって来た。モルガーナはもうリッチャルドに夢中である。何とか魔法を止めさせようと「リッチャルドは他の人を愛しているのだから心配ないわ」と言うと、その場にやって来たルッジェーロも「貴女の愛を信じるので、その気持ちだけで充分です」と言うので、アルチーナは魔法を掛けるのを中断する。その後ルッジェーロは「久しぶりに狩りへいって来ます」と告げると、沢山の武器を装備し出ていった。そこへ青年オベルトが現れ「父を探してください!」と訴えるので、アルチーナは「もうじき見つかるでしょう」と彼を宥めた。暫くすると家臣のオロンテが駆け込んで来て、ルッジェーロの逃亡を告げる。アルチーナはルッジェーロに裏切られた悲しみを「ああ、私の心」と歌い嘆き部屋を出ていった。一方のルッジェーロは、恋人のブラダマンテに疑っていたことを詫び2人で逃げ出そうとするが、途中でモルガーナに見つかってしまう。モルガーナは恋人だったオロンテに「リッチャルドは君を裏切るぞ」と言われていたのを全く信じていなかったが、好きになったリッチャルドが実は女で、その上ルッジェーロの恋人だと分かると怒りが込み上げ「アルチーナの復讐を覚悟せよ!」と言い残すと、急いでアルチーナの元へと走った。

第3場:地下の洞窟

ルッジェーロに裏切られたアルチーナは「ああ!残酷なルッジェーロ! Ah! Ruggiero crudel!」と歌うと、何とかルッジェーロを逃がさないように、霊を呼び出し阻止しようとするが、人を愛する気持ちが強いせいなのか彼女の魔力は全く効かず、霊たちは現れてくれない。彼女が立ち去った後の洞窟では、青白い亡霊たちが踊っていた。

 

第3幕

第1場:宮殿の入口

リッチャルドが女だったと知りすっかり気持ちの冷めたモルガーナは、恋人のオロンテに許しを請うと復縁を願い出る。一度は自分を裏切ったモルガーナだったが、それでも彼女を想う気持ちの強いオロンテは彼女を許し、2人は手を取り合った。一方魔力を失ったアルチーナは、逃げ出そうとするルッジェーロと鉢合わせし、彼に戻って来るよう説得するが、島を去る決心をしているルッジェーロは頑なにこれを拒否するので、アルチーナは「捕えられ戻って来た時には覚悟しておくがいい!」と今度は怒りを露わにした。しかしルッジェーロは島を取り囲む兵士や魔物たちを次々と倒し、アルチーナは軍総司令官のオロンテから敗北を聞かされることになる。アルチーナは「この身に残されたのは涙のみ」と歌うと、憐れな我が身を嘆いた。

第2場:魔法の壺の置いてある宮殿内の部屋

ルッジェーロを捕えることが出来ず、うな垂れているアルチーナの元に、オベルトが現れる。この悲惨な状況の中「父親はどこか」と尋ねるオベルトに気分を害したアルチーナは、部屋に並ぶ檻の中から1頭のライオンを追い出すと、オベルトに槍を渡し「自分の身を守りたいなら、このライオンを倒しなさい!」と命じる。ところがライオンは穏やかな目でオベルトを見つめると、ゆっくりとオベルトに近付いて来るので、彼はそれが姿を変えられた自分の父親アストルフォだと気付く。アルチーナは自分の思い通りに動かないオベルトに腹を立て「それでは自分が殺そう!」と槍を取り上げようとするので、オベルトは「野蛮人! Barbara!」とアルチーナを非難し、逆にアルチーナに向かって槍を構えた。そこへ魔法に掛けられた者たちを救うために、ルッジェーロが現れた。ブラダマンテやメリッセも一緒である。ルッジェーロはアルチーナの家臣オロンテに剣を返してやると「君も自由になれ」と言い、悪の根源である魔法の壺を壊そうとした。しかしアルチーナが「自分でやる」とこれを止めるので、ブラダマンテが「それなら私が…」と壺に近付く。すると今度はモルガーナが出て来て「貴女が動物にされそうになったのを、私が助けてあげたのよ!」とブラダマンテを止め、壺を壊さないでと懇願する。しかしメリッセに「早く!」と言われたルッジェーロが、隙を見て壺を粉々に壊すと、アルチーナとモルガーナの姿は跡形もなく消えていった。
全ての魔法が解け、それと共に美しい宮殿も姿を消した。石や木や動物に変えられていた人々も元の人間の姿に戻り、オベルトの父アストルフォも息子と抱き合い喜んだ。全員が歓喜の歌を歌う中、幕となる。

プログラムとキャスト

イタリア語で歌われ、フランス語と英語の字幕が付いています
稼働時間約3時間

 

エルザ・ドライシグ |アルチーナ
サンドリーヌ・ピオー |モルガナ
エミリー ディアンジェロ |ルッジェーロ
ジャスミン ホワイト |ブラダマンテ
ステファン・スボニク |オロンテ
ブルーノ・デ・サ |オベルト
アレックス ローゼン |メリッソ

 

フランチェスコ・コルティ |方向
イル ポモ ドーロ

フォトギャラリー
Simon Fowler
© Simon Fowler
Markus Gårder
© Simon Fowler

シャンゼリゼ劇場

シャンゼリゼ劇場
 

シャンゼリゼ劇場は、フランスのパリ8区にある劇場で、アールヌーボー建築の代表作といわれています。名前はシャンゼリゼですが、シャンゼリゼ通りではなく、モンテニュ通りにあります。
オーギュスト・ペレが設計し、アントワーヌ・ブール出る、モーリス・ドニ、エドゥワール・ヴゥイヤール、グザヴィェ・ルセルが美術担当し、1913年に完成します。

ジャーナリストで興行主であったガブリエル・アストゥリュクにより、オペラ座のような伝統的な劇場に対抗して、新時代の劇場にふさわしい現代的な作品を上演する事が提案されました。それに従い、バレエ・リュス(ロシア・バレエ団)を迎えて最初のシー人に備える事となりました。そのシーズンにクロード・ドビュッシーの「遊戯」(5月15日)、ストラビンスキーの「春の祭典」(5月29日)の初演が行われました。

当初私的な劇場として発足しましたが、劇場主のアストリュクは破産、1970年からケス・デ・デポがスポンサーとなりました。

シャンゼリゼ劇場は現在、オペラが年に3回公演されます。オーケストラピットの大きさの都合でバロック時代の作品や小管弦楽団のための作品が上演される事が多い。

フランス国立管弦楽団とラムルー管弦楽団の2つの管弦楽団がシャンゼリゼ劇場を本拠地としているほか、ウィーンフィルハーモニー管弦楽団もフランスでの活動拠点としています。

フランス放送フィルハーモニー管弦楽団、パリ室内管弦楽団なども、シャンゼリゼ劇場でコンサートを行う事が多い。

そのほか、舞踏、室内楽、リサイタル、ポピュラー音楽などのイベントでも使用されています。

 

 

シャンゼリゼ劇場へのアクセス: 

 
地下鉄:アルマ·マルソー(9行目)、フランクリンD.Roosevelt(1行目)、ポン·ドゥアルマ(RERのC線) 
バス:N°42、63、72、80、92 
タクシー乗り場:場所アルマ、大通りジョージVのコーナー 
 

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